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キャリアに悩める20代必見!スタートアップにおける市場価値の上げ方|後編

こんにちは、CAMPFIRE 採用担当の茂谷です!
公開インタビュー「PM Meetup #2 スタートアップにおける市場価値の上げ方」のイベントレポート後編です!

キュレーターからキャリアをスタートし、現在はプロダクトマネジメント責任者、執行役員となった大橋と、AI・決済・クラウドファンディングの3領域における新規事業のプロダクトマネジメントやマーケ統括を行い、現在は「CAMPFIRE Owners」を運営する株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITALでシステム管理部 部長を担当している専光の二人で「スタートアップにおける市場価値の上げ方」についてお話しさせていただきました。

それでは後編をどうぞ!

登壇者紹介

大橋 桃太郎
執行役員VPoP / プロダクト開発部 部長 
1996年3月生まれ。2017年9月株式会社CAMPFIRE入社。キュレーター、最年少での新規事業立ち上げ、CAMPFIREアプリの立ち上げを経て、現在はクラウドファンディング「CAMPFIRE」のプロダクトマネジメント責任者、2021年1月同社執行役員就任。 @momotarabitch

専光 建志
株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITAL システム管理部 部長
1994年4月生まれ。横浜市立大学卒業。株式会社ネットプロテクションズにて最年少で新規事業立ち上げ、リーダーを経験。AI・決済・クラウドファンディングの3領域(副業として従事している別会社を含む)における新規事業のプロダクトマネジメント、AIスタートアップマーケティング統括を担当。
2021年6月より、株式会社CAMPFIREにて融資型クラウドファンディング「CAMPFIRE Owners」プロダクトマネージャーに従事。株式会社CAMPFIRE SOCIAL CAPITALにてシステム管理部 部長を担当。

ーー未経験分野のものは中々やりたくても手を挙げづらいこともあると思います。その際はどのように自分の仕事にしていますか?

専光:手を挙げるタイミングはどこなのか、というのは結構大事かもしれないですね。選手宣誓から始めちゃうというより、実際本当にやりたければ周辺のなにかを先にやってるじゃないですか。

既に考えてて、しれっといろんなチームとキャッチボールを始めているとか。その中で「一気にドライブがかかりそうだな」というタイミングを見極めて手を挙げるようにしてます。

大橋:辞令を出してもらった後に、「はい、これがあなたの仕事ね」ってなってから仕事をやったわけではなかったですね。

専光:そうですね。実は既にもう取り組んでます、みたいな。

大橋:経験したことがあるからできるわけじゃないし、その逆で、経験したことないからできないわけじゃないです。

必ずしも自分がその問題をメインで片付けなきゃいけないわけでもないって思ってます。PMは物事を前に進めるのが仕事だから、適切な人をアサインするとか、外から引っ張ってくるとか、方法は色々ありますよね。

専光:自分の経験の有無はさほど重要ではないですね。

大橋:例えば僕はFacebook広告を出したことはあるけど、運用して改善したことはないです。
そういう意味で経験したことのないタスクはたくさんありますが、その場合はさっき言ったみたいに、基礎的なことをインプットして、提案して、こけまくって、修正を繰り返していると大体のことはこなせると思います。

進める系の仕事だと、そもそも前に進んでないことなので、会社としてもあまり経験したことのないやつばっかりなので、経験はあまりファクターにならない。突破力の方が大事。

専光:どっちかというと、必要になったことがない性質のミッションをどうこなすか?とかの方が奮い立つかもしれないですね、個人的に。笑

大橋:200人の組織をまとめてくださいとか、予算ありませんとか。

専光:2年間で3倍にしてくださいとか。

大橋:それは確かにオーダーしてるかもしれない。笑

このテーマのまとめ

・未経験の仕事の初期は提案数とか提示数が大事
・手を挙げる場合、「一気にドライブがかかりそうだな」というタイミングを見極める
・経験したことがあるからできるわけじゃないし、その逆で、経験したことないからできないわけじゃない

参加者からの質問コーナー

Q:お二人はご自身のPMとしての強みはなんだと思いますか。

大橋:プロダクトに関わる人みんなが最大のパフォーマンスで最も良い成果を上げられるように、なにをしようかということを探して決めていく、みたいなことは得意な方だと思ってます。

専光:僕の場合は組織のエンパワーメント軸もあるかもしれませんが、前例がない中でプロダクトの形を決めることは比較的得意というか、そういう状況に立たされ続けたので、多少他の人よりかはできるかなという感覚はあります。
例えば世界的に前例がないことがわかったとしたら、ユーザーやプロダクトのことを考えながら形作っていくことは多いです。これが強みというよりかは、この状況が得意って感じですね。

Q:PMといってもいろんなタイプがあると思いますが、大まかに分けるとしたらどのようにグルーピングできますか?それぞれどのような特徴・特性があるのか教えてください。

大橋さん:一般的には”プロダクトマネジメントトライアングル”という三角形があって、開発、ユーザー、ビジネスの3つの要素があります。それを満たしてるのがプロダクトマネージャーです。

グループはあると思っていて、それはビジネスサイドだったり、開発エンジニア、デザイナー、リサーチャーなど、基本的には多分出身に従う感じですね。例えばファーストキャリアからプロダクトマネージャーだと、ややビジネスかユーザーに寄りそうです。

専光:0→1とかグロースハック的な話でいくと、パキパキPMと、ぐちゃぐちゃPMって分け方がある気がします。

ぐちゃぐちゃな状況を一定形にしていくプロダクトマネジメントと、形はあるものをもっと大きなものにするとか、広く人に届けるみたいなものが得意な人とか、多少毛色はありそうかなと思います。

大橋:ひたすらに複雑なものを分解してわかりやすく、紐解いてみたいなのが得意な人もいるし、社内のいろんな人を繋いで、これまで動かなかった大きな山というかプロジェクトを動かしてユーザー体験を作っていく、みたいなのがうまい人もいるし。

専光:そうですね、職人気質っぽい人と社会活動家っぽい人もいます。
質問のニーズがどこかはちょっとわかりかねますが、最終的には自分が持ってる得意なことがPdMの中に現れる感覚です。

Q:お2人がお仕事される上で参考になったなという本があれば教えてください。

大橋:今年のベストは、「半脆弱性(上下巻)」、「世界はシステムで動く」この2冊ですね。この2冊はもう枕にしてるくらい大好きです。

専光:自分の価値観を作ったり、ときめいてしまったみたいな本だと、「突破するデザイン」って本が好きですね。

大橋:質問の意図を汲んで、仕事する上での鉄板だと「イシューからはじめよ」は何度も読んでます。

買った日からイシューって言葉を使い始めて、ずっと使うんですけど、課題ぐらいの意味でしか使ってなくて。
本当はイシューって課題でも問題でもないじゃないですか。なのに、課題を英語で言ってるだけというか、ずっと借り物の言葉というか、薄っぺらい感じで使ってて。

でも、ことあるごとに読み返したりとか、自分でまとめたやつ作ってたまに見返したりとかしてて、
今年の冬ぐらいにやっと「イシューってこういうことか」というのがなんとなくわかって、そこから本からとった言葉じゃなくて、自分の言葉になった感じがあります。

専光:実務寄りだと、「孫社長の締め切りをすべて守った 最速! 「プロマネ」仕事術 」という本がよかったです。

孫社長の締め切りを全て守った最速プロマネ仕事術って感じで「ほんと?」って最初は疑ってたんですけど、中身はめちゃくちゃ実用的でした。
職種に関わらず、2〜3年目くらいのときに効いてくるかなって感じの本です。

大橋:僕は本を結構買うんですけど、全部読まなくても手元にあればいいと思ってます。

あるといつでも読めるじゃないですか。内部メモリに保存してるみたいな感覚で、その本が必要なときに本棚からいつでも取り出せる状態にしてます。
なので見かけたいい感じの本をとりあえず買っていくのはおすすめです。

専光:なんだかんだ「はじめての〇〇本」とかも最初の方は助かりますよね。

大橋:初学者向けの本は、大体いろんなところから引用してるので、巻末にある参考図書、引用元をインデックスにして全部の本を買ってみるのが一番いいです。

専光:そのときの自分に響くかという問題もあるので、あんまり1冊に期待しないほうがいいですね。10冊読んで1冊フィットするのがあるかくらいだと思ってます。

📚おすすめ本一覧

反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方
世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方
イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」
孫社長の締め切りをすべて守った 最速! 「プロマネ」仕事術
 

Q:意味のある仕事の生み出し方の話で、それぞれお二人の動き方が中心だったかと思うのですが、チームメンバーへのエンパワーメントや文化づくりで気をつけていることはありますか。

大橋:メンバーごとに好きなこととかチャレンジしたいこと、モチベーションを維持できること、たくさんの要素があると思うんですが、それらと事業・サービスとして成し遂げたい、つくりたいユーザー体験がちゃんと合うようにセットしていってます。

できるだけその人が自身のクリエイティビティを発揮して行動できるように、働く環境とかタスクの渡し方も考えて、制約をつけたほうが動きやすい場合は先んじて制約をつけたりしています。

その中で、「〇〇さんが活躍するのに邪魔になるものがあったら教えてください!全部取り除きます。わからないことがあったら明確にしておきます。」というコミュニケーションをとるようにしてます。

専光:障害物をどけてあげるのは大事ですよね。

ちょっと話が飛んで聞こえるかもしれないですけど、チームのエンパワーメント、文化づくりというキーワードだと、いいコンセプトをつくるのは大事ですね。

大橋:ゴールとか先とか目的とかを、解像度高く、しかもワクワクするやつをつくる。これは誓約に近いかもしれないです。

例えばデザイナーさんがユーザーインターフェースデザインする場合、「こういう機能でこんな使い方のものを作ってください」みたいな言い方だと緩くて。
ユーザーストーリーをいかに鮮やかに描いて、しかもそれが超楽しそうか、みたいなゴールをクリアに出すんです。

それを最終目標にして、「あとは〇〇さんの好きにやってください。」と、そこまでのやり方はメンバーのクリエイティビティを発揮してもらうってやり方がいいなと思ってます。

専光:言葉の使い方はわからないですが、チームの未来への解像度を高めるみたいな感覚かな。
目標があったとしても、その目標単独というよりかは、総合した未来、目標が達成した後の未来のイメージがクリアなチームが強いし早いし、折れないです。

大橋:そこが鮮やかになってると「それに向けてなにしよう?」という意識が、自分含めてメンバーそれぞれで芽生えて、自立的に動いていくと思う。

チームマネージャーとしては皆が自立的に動きやすい組織をセットしておくとか、邪魔なものは取り除いておくとか意識すると良いかも。

専光:いいビジョンとかいい話ができた翌週とかに、エンジニアや他のメンバーが「あの話をあの後も考えて、こんなアイディアいけると思ったんですよね」みたいに持ってきてくれると、めっちゃ嬉しいですね。

あとは月並みですけど、対話量は意識した方がいいと思います。

コンセプトやビジョンの話を含め、単純に何に対してどう考えてるかを会話する時間が、案外プロジェクトが増えてくると、なくなってくるんですよね。

そういう意味だと、そのベースとなる対話の時間がどのくらい確保されているかは、エンパワーメントの上では大事かもしれません。

大橋:僕は「こうして欲しい」とだけ言うと多分Slackで2〜3行で送れる、喋っても10秒ぐらいのタスク依頼を、都度都度時間をかけて背景とか文脈を説明してます。
多分メンバーからするとしつこいしうるさいし、長いんですけど、文脈は毎回もりもり伝えるのを大事にしてます。

専光:コンテクストとイメージのシェアですね。
チームの文化づくりでいうと、兵隊を作りたいなら今の話は参考にならないですが。(笑)

大橋:自分の考えたものを作ってほしいとか、すごい人ならそれが一番いいのかもしれないですが、やっぱり僕は自分で作れないコンプレックスがありつつ、本当にクリエイティブなのは自分じゃなくて実際にユーザーさんが触るものを作る人たちだと思っていて。

クリエイティブな人たちが考えて作ったものが一番いいって思っているので、今存在してないなにかがあったときに、「ユーザーさんにはこうなってほしい」とか「事業はこうなってほしいんだ」っていう想いを伝えさせてもらってます。
結果、クリエイティブな人たちは僕が引いたワイヤーとは比べ物にならない、美しいものを出してくれます。

専光:そういう意味だと、PMがワイヤーを引き過ぎないっていうのは大事かもしれないですよね。

Q:今やっている仕事とやりたいことが違う場合、どうしたら良いでしょうか?

専光:僕自身はあまりそういう経験がないけど、このような悩みに直面しているメンバーと向き合うことは結構あります。
まず最初に「やりたいことと今抱えてる仕事は本当に接続性がないのか?」について一緒に深堀りしますね。

環境を変えてみれば?と言うのは簡単なことだし、いつでもやろうと思えばできるとは思います。
ただ、大抵なにかを作って、価値を出して、社会を良くするみたいなことって、結構みんな似てることをやっているので、場所は違えど、その人間のバリューは共通性が高いことも多いんですよね。
なので、本当にそこに接続性がないのか?についてはきちんと対話をします。

大橋:任された仕事に対して中途半端にコミットしてやり切らずに、したい仕事だけをするって感じになると誰にとってもよくないです。
やりたい仕事をやるという覚悟があるのであれば、やりたくない任された仕事もやれるのかなと。
目の前の仕事をやりきることで、やりたい仕事により早くたどりつけます。

専光:人が生産性高い状態って、やりたいことも自分のリソース比率に一定量入ってないと良くない気はしていて。そっちを無理やり始めちゃえば逆に今担っている方も生産性高くなるし、案外いろいろ見えてきて、頑張れちゃう人が多い気がしますね。

なので、自分で手をあげちゃう!、ないし、もぎ取りにいって仕事増やしちゃう!はひとつの正解ですね。

Q:PMはその時々で活かせる強みや、役割があり、いろんな形があることがわかりました。
未経験からPMになるためには、今の領域で集中して強みを見つけることと、PMをやれる機会を探すというのを掛け合わせるのがスタートになりますか?

大橋:その通りです。これに関してはPMと限定しなくてもいいかなと思います。

今のポジションがPMではない人がPMをやるのは無理、というのはたしかにあって。それはスキルが足りないとかじゃなく、そこに責任がある中で、他の仕事と掛け持ちで全てをコミットできない状況でやることがきついと思うんですよね。

PMやれる機会を探すというよりは、そのプロダクトないしサービス・事業を前進させるアクションを人を巻き込んで、強い意思を持って進めることが大事です。

今、組織として”やりたいけどやれてないこと”は必ずあるはずで、僕自身も聞かれれば無限に喋れるんですけど、そこに対してなにかをやるっていうのがいいですね。

専光:全体を見るPdMにはいきなりなれないけど、特定のミッションに対して”なんでもマネジメントする”みたいなところは誰でもはじめられる気がします。

PMができる機会を探すというよりは、自分で責任持って全部どうにかするっていうミッションを持つ、取りに行く、がいいと思います。

最後に|募集ポジションのご紹介

主に購入型クラウドファンディング「CAMPFIRE」を担当するポジションです。
サービスとしては急成長しており、溜まってる負債をいかに解消していくか?であったり、大胆に構想変えるような設計をしたり、アグレッシブな環境です。シニアなメンバーも揃ってきていて、勉強になる、挑戦できるめっちゃいいチームです。

アプリに関しては、toCだけに向き合う環境なので、複雑な調整ごとが少なく開発に集中できる環境です。
技術的にもモダンなアーキテクチャで、現在エンジニア1名と少人数です。僕がPMを担いつつ、みんなで企画・デザイン・開発・グロースを進めていきます。
企画が好きなエンジニアさんはとても向いている環境だと思います。

CAMPFIREのSREはとても勢いを感じます。
"ポストモーテム"とかで検索すると上位に執筆記事が出てきたり、発信の質がとてもいいチームです。本当にイケてて、モダンなSREとはなにか?を探求し続けているチームです。

前編に続き、読んでいただきありがとうございました!

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