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CAMPFIRE、ロゴリニューアルにかける想い

2022年9月、CAMPFIREは ロゴをリニューアルしました。今回はこのビッグプロジェクトを推進されたプロジェクトマネージャーの睦さん、代表の家入さん、そしてデザイナーのタカヤさんの3名にCEO室のみはるがインタビューを実施。新ロゴに込めた想いや今後の展望についてお話しいただきました。

歴史と未来を反映したロゴを目指して


ーロゴをリニューアルするきっかけを教えてください。なぜこのタイミングだったのでしょうか。

睦さん:IT業界は移り変わりが早く、数年前のデザインに懐かしさを感じてしまうことがありますよね。特にインターフェースは、最低限の「モダンさ」が必要不可欠です。CAMPFIREは5年前と比較した時に状況がとても変化していて、「今とこれから」の時代を反映するロゴの必要性を感じたことがきっかけです。

家入さん:僕も漠然とロゴは変えたいと思っていたところ、ちょうど睦さんがロゴに対する課題を言語化して伝えてくれたんですよね。CAMPFIREはこの数年でいろんなサービスが立ち上がり、名前は統一されてるものの、ロゴは少しチグハグな印象がありました。

睦さん:どんどんサービスが増えていく様子を目の当たりにし、これ以上いくと収集がつかないなと。そこで今回、ロゴリニューアルにあたり、CAMPFIREグループ全体のロゴにルールを設け、全サービスにブランドの統一感を持たせたいと考えました。ちょうどロゴリニューアルの打診をしたのが10周年の節目で良いタイミングだったと思います。

ー何故タカヤさんにロゴデザインをオファーしたのでしょうか。

睦さん:タカヤさんのデザインがビジュアル面で魅力的だったのもありますが、サービスや創業者の想いを反映させてロゴを作る姿勢に惹かれました。今回のロゴリニューアルは見た目を良くする為だけではなく、CAMPFIREが成長してきた過程を表現することに重きを置きたかったんです。

家入さん:以前、polcaのロゴ製作をタカヤさんとご一緒した際に、polcaの思想を汲み取った上で更に提案もしてくれて本当に良いロゴができました。残念ながら現在はクローズしてしまいましたが、とても愛されるサービスに成長できたのはロゴの効果も大いにあったと実感しています。ぜひまたタカヤさんと一緒に仕事がしたいと思っていました。

従来のクラウドファンディングサービスよりも気軽に資金集めができるアプリサービス

タカヤさん:ありがとうございます。中学生の時、レンタルサーバーのロリポップを使ってサイトを作ったことが僕のインターネット上の創作活動の始まりでした。仕事の原点となったサービスをつくった家入さんとはいつか一緒に大きな仕事をしたい想いがあったので、今回のオファーは本当に嬉しかったです。

家入さん:この2年でCAMPFIREのデザインチームはどんどん成長していて、ロゴを内製することも最初は考えました。ですが、タカヤさんのクリエイティブ、仕事の進め方、提案の仕方などはメンバーにも良い影響があると考え、今回のオファーに至りました。デザインチームとキャッチボールしながらお互い学びを得てもらえたらという思いです。

タカヤさん:とても勉強になりました。ここまでしっかりとしたデザインチームとの仕事は初めてで、最初はたくさんの人が関わることにより、デザインに何かしらの影響が出てしまうのではないかという不安もありました。しかし、睦さんと良いコミュニケーションを取れたこともあり、とても納得するものができました。多くの方とプロジェクトを進める方法を学ぶ良い機会となりました。

ロゴリニューアルプロジェクトによる葛藤と学び


睦さん:私はプロジェクトを推進するにあたり、インナーコミュニケーションの重要性を学びました。例えば、タカヤさん、家入さん、私の3人でロゴを作ることも可能ではあったと思います。でもCAMPFIREらしさを表現するには、皆の考えを吸収してデザインに反映したいと思い、なるべく多くのメンバーに関わってもらえるようにしました。こう話すと簡単そうですが、当時はマネージャーになってまだ半年ですごく大変でした...(笑)。

家入さん:普段の業務もある上で、このロゴリニューアルプロジェクトに取り掛かっていましたからね。

ーどのようにロゴリニューアルのプロジェクトを推進していったのでしょうか。

睦さん:未来から逆算して、メンバーに話すようにしました。なぜロゴリニューアルが必要なのかを説明する資料を作り、皆に地道に提案しました。とにかく対話を大切にし、そこからワークショップを重ね、皆からの意見をもらい、それをタカヤさんにフィードバックすると言う進め方でした。

タカヤさん:これまで僕はデザインを依頼された時に、自分が悩むことでパートナーの方々を不安にさせてはいけないと弱さを見せず、どちらかといえば「戦う」という姿勢で臨むことが多かったような気がします。でも今回は睦さんと戦うのではなく、お互いが良いと思う交差点を見つけるような仕事ができました。あけすけに不安要素や懸念点も話し合いながらプロジェクトを進められたからこそ、このロゴが生まれたのだと思います。

家入さん:睦さんはタカヤさんと皆の間に入ってプロジェクトを進めていく大変な立場であったかもしれませんね。そしてたまに、僕が出てきて好き勝手言うという(笑)。

睦さん:でも家入さんは基本的に物事を肯定的に捉えてくださるので、とても心強かったです。ポイントポイントで進捗を報告し、その度にポジティブな反応をいただけたので、自信に繋がりましたよ。また、社外のデザイナーに依頼することにより、客観的な視点を持つことができたのはとても良かったです。

「繋がり」を表す新シンボル。親しみやすさと信頼感のあるロゴへ


ー新ロゴのコンセプトについてお話いただけますか。

タカヤさん:これまで大切にしてきた炎のモチーフは最初から活かそうと決めていて、さらに12年間の歴史や歩みを新しいロゴに反映させることを目指しました。クラウドファンディングを通じて支援者と起案者が繋がっている。そして一つのプロジェクトがあるから次のプロジェクトに繋がって挑戦の連鎖が生まれる。これらを表すシンボルを考えた結果が「&」です。

睦さん:シンボルが文字であることは想像を超えていました。私はてっきり炎の新しいシンボルが来るかと思っていたので、最初の提案時の「&」を見た時は衝撃を受けましたね。

タカヤさん:そうだったんですね。今回は新シンボルに調和するよう、暖かさと安定感を同居させたオリジナルのロゴタイプも作成することで、プラットフォームとしての信頼性を感じてもらうことを意図しました。

家入さん:僕ははじめからこの「&」を用いたコンセプトを気に入ってたのですが、他のメンバーの反応はどうでしたか。

睦さん:最初の段階では不安の声もありました。でも、最終的に完成したロゴをプロジェクトメンバー以外のメンバーに初めて見せた時に、事前説明をする前にも関わらず、汲み取った意図がタカヤさんがロゴに込めたメッセージと一緒だったんです。メンバーが同じ気持ちで良かったという安心感と、ロゴリニューアルへの自信に繋がりましたね。

タカヤさん:今回プロジェクトを推進していくにあたり、睦さんが本当にこのまま進めて良いのだろうか、と悩んでいる時期があり、ある時吹っ切れたんです。その腹の決め方が本当に格好良く、その瞬間にデザインと自分達のブランドにおける解釈の解像度がグンと上がりましたよね。

家入さん:悩んでた時期から吹っ切れたきっかけは何だったんですか?

睦さん:メンバーに納得してもらえるだろうか。本当にこのロゴで良いのだろうか。と沢山悩みました。でも改めて新しいロゴを目の前にして、これまで大切にしてきたものとこれからのCAMPFIREが目指していきたい世界観の本質をついているなと腑に落ちる瞬間が来たんです。そこから自身の考えを積極的にメンバーに伝えていきました。今回プロジェクトメンバーにはたくさん支えてもらい、皆でロゴを作れたことが本当に良かったと思います。

タカヤさん:外部にデザインを委託すれば、もっと簡単に関わることもできるとは思うんです。しかし、睦さんは制作を重ねるごとに更に深く考え、それがデザインへと反映されていったのです。きちんと睦さんやメンバーの皆さんが意味を考え、そして納得してくださったことがとても嬉しかったですね。今後もこのような仕事をしていきたいと思いました。

睦さん:一番社歴が長いメンバーから「新しいロゴ、良すぎて吐きそう!!!」とコメントをもらった時は嬉しかったですね(笑)。社内のお披露目後は、「早くグッズが欲しい!」「早く新ロゴを展開したい!」とたくさんの方が喜んでくれて、ロゴリニューアルプロジェクトを推進して良かったと改めて思いました。

「今」だからこそ生まれたロゴ。これからCAMPFIREが目指す世界


ー今回のロゴリニューアルは、皆でコーポレートアイデンティティーを考える良い機会になったかと思います。これからのCAMPFIREが目指していく世界についてお聞かせください。

家入さん:サービスを始めた当初は、寄付文化が無い日本でクラウドファンディングを根付かせることは無謀だと言われてきました。でも今年で12年目を迎えることができ、改めて我々の掲げているミッション・バリューを信じて続けることが大事だなと感じました。

睦さん:東日本大震災を皮切りに、いろんな有事を乗り越える手段の一つとしてクラウドファンディングが浸透しました。更にコロナ禍はより多くの方がCAMPFIREを使ってくださるきっかけになりましたよね。これからも公的支援で賄えないところを、クラウドファンディングの力で少しでも多くの方の支えになれたら嬉しいです。

家入さん:新型コロナウイルスの拡大はこれまでの常識を覆し、人生を見つめ直す機会となった人も多いと思います。弊社でもフルリモート体制となり、働き方が変わり、住む場所を変えたメンバーが何人もいます。これを機に仕事をしつつ、新たに何かを始める方もいらっしゃるのではないでしょうか。今後はこういった自己実現を果たす為の手段としてクラウドファンディングの活用が増えると嬉しいです。

睦さん:まさに新たなロゴに込められたメッセージと同様に、安心してより多くの方に利用いただけるサービスを目指したいですね。

家入さん:新ロゴの「& CAMPFIRE」は、あなたと共にCAMPFIRE。という意味も込められていますよね。繋がりが象徴になるロゴは僕たちの目指していきたい世界に重なります。これからはより繋がりを大事にし、プロジェクトオーナーさん、支援者さん、地域パートナーさんなど、色んな方と手を取り合いながら共に歩んでいきたいです。

タカヤさん:僕もコロナ禍で身近な人が手を取り合って助け合ってる姿を見てきたからこそ、「繋がり」をコンセプトにするというど真ん中の表現ができた気がします。これまではこれほどストレートなテーマは避けていたかもしれません。

家入さん:確かに物理的に皆が離れている今だから、繋がりを意味したロゴがしっくりきたのかも。素晴らしいアートや芸術は自然と時代が反映されていることがありますが、まさにそれですね。

睦さん:なるほど、今のタイミングだからこそ「& CAMPFIRE」が生まれたんですね。

ー新しいロゴとともに、これからも多くの方との繋がりを大切にし、より良いサービスを目指していきたいですね。睦さん、家入さん、タカヤさん、本日は素敵なお話をありがとうございました!

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