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クラウドファンディングとスポーツの熱い関係

CAMPFIREでは、年間500件以上ものスポーツに関するプロジェクトが立ち上がっています。なかなかスポーツとクラウドファンディングをまだ結びつけて考えたことのない方も多いはず。でも実は復興支援、イベントのPR、ファンとのコミュニケーションなど、 様々な目的での活用が進んでいます。今回は、これまで多くのスポーツプロジェクトを手がけてきた高木さんと星山さんにお話を聞きました。

スポーツ少年団にまで広がってきたクラウドファンディングの活用

ーースポーツに関するクラウドファンディングはどのようなものがあるのでしょうか。

高木:CAMFPRIEはプロクラブチームのみならず、スポーツ連盟・協会や、部活動、個人の方にも広く活用されています。とくにサッカーは、2023年にJFA(公益財団法人日本サッカー協会)と一緒に「JFAクラウドファンディング」を立ち上げ、サッカー関連のプロジェクト数が数倍に増えました。

ーーCAMPFRIEでは子ども達の挑戦も多くみられますね。

高木:そうですね、最近はスポーツ少年団の活用が増えてきました。少年団や部活動も、大会常連チームだったら積み立てをして準備していることが多いですが、幸いにもそうじゃないチームが勝ち上がった時に交通費や宿泊費など、急遽いろんなお金の問題が持ち上がるんです。大会間近になると大会出場に向けたプロジェクトが増える傾向がありますね。

星山:私の住んでいる宮崎だと、これまではレトルトカレーを販売したり、街中で横断幕を持って募金活動をしたりと少年団が活動資金を募る運動をしていました。外出することが憚れたコロナ禍のタイミングくらいから、少年団のクラウドファンディングの活用も増えたなという肌感があります。

星山:クラウドファンディングはインターネットで広く周知できるので、これまで日常では繋がれなかった人たちや、少年団や部活動OB、OGにも応援してもらうことができますね。

個人選手の応援窓口にもなるクラウドファンディング

ーー確かに、スポーツは活動費や遠征費など多くの資金が必要になりますよね。
高木:子どもたちに限らず、テニスやサーフィンなど個人競技の選手たちも、マネタイズするポイントがなかなかないので、クラウドファンディングでオリジナルグッズを作ってリターンにしたり、スポンサーを募るケースも見受けられます。スポンサーは用品・物品提供のかたちが多いのですよね。ファンにとっては応援する窓口ができるので、喜ばれるケースが多いですね。
例えば、2024年パリオリンピックに向けて、スピードクライミングの練習に取り組んでいた池田雄大選手は、拠点であるクライミングジムに練習用の壁を建設するためのクラウドファディングを立ち上げました。

このプロジェクトの中で、ユニフォームや練習場に企業名を掲載するリターンを用意したことで、今まで接点のなかった企業と出会うことができ、スポンサーとして支援してもらえることになったそうです。

「スポーツ×〇〇」のかけ合わせへ。さらに広がるクラウドファンディングの活用方法

ーー資金調達以外ではどのようなクラウドファンディングの使われ方がありますか。

星山:地域活性化やファンマーケティングの一環としての活用が増えてきましたました。お金集めから少しずつ仲間集めだったり、イベントの盛り上がりを作ることに使われるようになってきたように感じます。

「スポーツ×地域連携」の事例では、現役メジャーリーガーの菊池雄星選手がプロデュースする、未来のメジャーリーガーを志す選手たちが集う屋内練習施設「King of the Hill」を岩手県花巻市に立ち上げるプロジェクトも大きな注目を集めました。メジャーリーガーとしての実績を活かし、菊池選手の第二の故郷である地域を盛り上げるプロジェクトとなりました。


ーー菊池選手が講演をするリターンがすぐ無くなり、リターンを追加をして目標金額を大きく上回りましたね。メジャースポーツとなると個人のファンの方のみならず法人の方からの支援が集められるのもポイントですね。

高木:クラウドファンディングはファンやサポーターとの関係を深める機会になります。「スポーツ×ファンマーケティング」でいうと、清水エスパルスの選手バスリニューアルのクラウドファンディングが印象に残っています。31年間使用してきた選手バスの老朽化が深刻になり、バスを新しく購入するプロジェクトでした。

高木:クラウドファンディングでしか手に入らないリターンなどを豊富に用意し、クラウドファンディング終了後には支援者にバスのデザイン案を投票してもらって、みんなで一緒にプロジェクトを作り上げるものでした。また、清水エスパルスの別のプロジェクトでは、対戦チームのサポーターがクラウドファンディングを支援したことがSNSで話題になったこともありました。クラウドファンディングだからこそできるファンとの交流を今後も作っていきたいですね。


ますます裾野が広がり、多くの人々が立ち上げているスポーツのクラウドファンディング。地域連携やファンマーケティングといった別のテーマとも掛け合わせることでさらに盛り上がっているようです。

スポーツは個人の成長や、社会をより良い方向に導く力を秘めています。クラウドファンディングはそれらを加速させ、スポーツ業界をさらに盛り上げることができます。CAMPFIREのスポーツ・プロジェクトに今後もご注目ください!


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