見出し画像

保育園留学を文化に。クラウドファンディングが繋いだ転職ストーリー

CAMPFIREで、とあるプロジェクトの支援者になった青地広信さん。支援したクラウドファンディングをきっかけに、現在COOとして働いている株式会社キッチハイク(以下、キッチハイク)に出会ったといいます。そんな青地さんの体験を聞いてみました。

クラウドファンディングを知り、迷わず参加した保育園留学

ーー青地さんは、クラウドファンディングを通じて、今働いていらっしゃる「キッチハイク」に出会ったと聞きました。まず、きっかけになったクラウドファンディングについて聞かせてください。

娘が2歳の頃から2人で父娘ワーケーションをするようになったんです。娘と2人で冒険することが純粋に楽しくてよく出かけていました。
あるとき、ワーケーションで知り合った方に「絶対に青地さんが気にいるプロジェクトがあるよ」と紹介されたのが、CAMPFIREでキッチハイクが挑戦していた「保育園留学」のクラウドファンディングです。

このプロジェクトは、北海道檜山郡厚沢部町(あっさぶちょう)のこども園「はぜる」に、全国からの保育園留学したい子どもとご家族を受け入れるというものでした。当時、保育園留学を事業として立ち上げる前の段階で、テスト的にクラウドファンディングで参加者を募っている段階でした。
このページを見た瞬間「これだ!」と直感しました。もともと、2泊や3泊の父娘ワーケーションを体験していたので、保育園留学ってすごくいい仕組みだなとピンときたんです。なによりも革新的なプロジェクトで、今までに出会ったことのないものだ!と感動し、保育園留学の2週間を自ら体験したいと思ったので、クラウドファンディングで支援して、保育園留学に参加することを即決しました。

厚沢部町で保育園留学を体験した2週間

ーークラウドファンディングのリターンで得た体験を教えてください。
厚沢部町の特産品セットなどのリターンもありましたが、自分はもちろん、保育園留学への参加のリターンを選び、支援しました。子どもはこども園「はぜる」に通い、家族で2週間、厚沢部町に住む体験をするというものです。

実際に保育園留学に参加してみた体験は、想像通りだったり、想像を超えたり……とにかく素晴らしいものでした。一泊や二泊ではなくて2週間というそれなりの期間を過ごすので、やはり旅行とは全然違いましたね。長くいるからこそ、園に通うからこそ、得られるコミュニケーションの積み重ねがありました。繋がれば繋がるほど地域にも愛着が芽生えて、厚沢部町のファンになりました。

当時通っていた東京の保育園も、先生方は素晴らしかったですが、ビルの中にある保育園だったので、どうしても環境の違いは際立っていました。「はぜる」はまず園舎がとても広くて、遊戯場があり、なかでボルダリングができてしまうほどなんです。廊下も競走ができるくらい距離がある。開放感が素晴らしかったですね。園の先生方も自主性や自発性をとても大切にされているので、子どもも楽しんでいました。毎日の園の先生方や子どもたちとのコミュニケーションをはじめ、地域のコミュニティへも参加できて、お別れの時は涙してしまうほどでした。

クラウドファンディングをきっかけに転職

ーーさらにクラウドファンディングをきっかけに、青地さんの仕事人生にも大きく影響を与えたと聞きました。ぜひそのことについてお聞かせください。

現在では、たくさんの人が参加している保育園留学ですが、クラウドファンディングを通して2週間プランに参加したのは私1組だったんです。それでぜひユーザーインタビューをさせてほしいと、代表の山本と保育園留学の事業を統括している青木に声をかけられました。そのユーザーインタビューの最後に、「うちにきませんか」とお誘いをいただきました。「そんなにいきなり誘って大丈夫ですか?」って言ったんですけれども(笑)。

当時私は、子どもが生まれたことをきっかけに、ハードワーカーから家族との時間を大切にする働き方に大きくシフトしていました。その中でやっぱり働くことが好きだ、そして「誰とやるか」を大切にしたい、と改めて認識していた頃だったんです。キッチハイクのメンバーと会って、前向きで自律的な仲間を見て、こんなメンバーと一緒に何かを実現できたら嬉しいなと思ってジョインしました。出会いのタイミングは変えられないから、今こそ行くべきだ、と。

ーー実際にキッチハイクへジョインしてみて、いかがでしたか?

まず何よりすごいのは、ギャップがないということです。ちょっとチーム自慢になってしまいますが、人のストレスがないんです。仕事のプレッシャーやいい意味での緊張感、大変さはもちろんありますが、いかにこの事業を多くの方に届けるか、に100%向かっているメンバーばかりなので、入社する前後でギャップはありませんでした。事業そのものも、クラウドファンディングを通じて自分がユーザーとして体験していましたし、解像度が高かったですね。

クラウドファンディングは出会いの創出の場

ーー青地さんがこれからやっていきたいことを聞かせてください。

保育園留学を文化にする、ということをやっていきたいと思います。私がクラウドファンディングをきっかけに、ユーザーからスタートしたからこそ、子育て家族に一度体験していただくと必ず価値を感じていただけるプログラムだと思っています。保育園留学を当たり前にし、文化と言えるほど多くの家族に体験していただくことを目指しています。保育園留学を文化にすることで、子育て家族や生活者の人生を豊かにしていきたいです。

ーー最後に、青地さんにとってクラウドファンディングはどんなものですか?

出会いを創出してくれる場ですね。インターネットやSNSが生まれたことで、10年・20年前よりも出会いが起こりやすくなっているのかもしれません。そこにさらに出会いが創出される場としてのクラウドファンディングがある、といいましょうか。実際に今回のクラウドファンディングを起案した厚沢部町やキッチハイクも保育園留学に参加する人との出会いを求めていたわけですよね。そのクラウドファンディングを見て、知人が「いい出会いになる」と思って私に紹介してくださった。そんな出会いの積み重ねが、クラウドファンディングから生まれていったのだと思います。